top of page

Get to Know Us

機構が目指すもの

計画・実行・評価・改善のPDCAサイクルに「コミュニケーション(議論)」を加え、
重点を置くことにより、ひとりひとりの持つ「経験」を組織の「ノウハウ」へと変換。
継続的な実施により、課題に対する視点を変換し視野を拡大しながら、より良い組織・
あるべき姿へ、改善の上昇気流を起こしステージアップし続ける。

ビジネスにおいて、事業の発展に向けての業務効率化や改善の継続的手法の一つとして、「PDCA」という手法は非常に有名で効果的であり、一般的に広く活用されています。PDCAとは、PLAN(計画)・DO(実行)・CHECK(評価)・ACTION(改善)の頭文字をとったもので、トヨタ自動車や良品計画等の大手企業でも、これを活用し、それぞれのプロセスを独自に深めて極めて高い成果を上げています。 一般企業はもちろん、医療福祉の現場でも多くの職種がこの手法を活用していることでしょう。

一方で、このPDCAの活用において「なかなか効果がでない」「成果がみえてこない」など、その効果的な運用が困難に感じておられる方も多いのではないでしょうか。PLAN(計画)やCHECK(評価)は一生懸命検討実施されるのですが、DO(実行)やACTION(改善)が「本当に適切に行われているのか」は、少しおろそかになっており、実際の運用をするにあたっては「PDCA」が「PdCa」のような状態になってしまっていることがよく指摘されています。また、PLAN(計画)の時点で、その方向性や目指すものが本当に正しいのか、”そもそも”の議論が不十分なこともあるかもしれません。

十分な効果が感じられない背景もあり、近年ではこのPDCAに対して否定的な意見が聞かれ、さまざまな

新しい手法もどんどん紹介されています。例えば「OODAループ」と言われるObserve(観察)・Orient(状況判断)・Decide(意思決定)・Act(実行)をサイクルではなく文字通りループ(状況に応じて任意の段階から再開、リスタート)して、柔軟に自由度高く活用する思考法は、素早く適切な意思決定や実行が可能となり、医療・福祉の現場では非常に有効でしょう。​​​​しかし、PDCAサイクルとは異なり、内省的要素のみで完結するとは限らず、複雑な視点・観点の見極めや、情報処理の分析の難易度が高くなることがあります。時流に併せてより良い選択をすることも必要ですが、多忙を極め「命」と向き合いながら厳しい基準やルールの中で働く医療福祉事業者にとって、次から次へと出てくる新しい手法を、都度理解習得して現場全体に落とし込むのは至難の業です。

そこで、われわれ日本医療福祉評価機構では、慣れ親しんだ従来のPDCAの手法を、まずは「正しく活用」し十分な効果・成果を期待するため、計画・実行・評価・改善のPDCAサイクルに「コミュニケーション(議論)」を加えて重点を置くことにより、組織の中のひとりひとりの持つ「経験」を、「組織のノウハウ」に変換することから始めたいと考えます。これを継続的に実践することによって、課題に対する「視点を変換」したり、その「視野を拡大」したり、個人や組織のビジネススキルを向上しながら、より良い組織・あるべき姿へ向かって「改善の上昇気流」を起こし、永続的に自律進化していける組織を創っていきたいと考えています。

 

スクリーンショット 2024-08-21 125653.png
「徹底した対話を経て、暗黙知を言葉や論理による「形式知」に変換する」

 コミュニケーションの目的でもある「お互いを知り、理解する」ことは、人の間で働き、

生きていく「人間」の永遠の課題でもあるでしょう。われわれ医療(福祉)従事者にとって、

激務の中、緊急性も高く、患者様の命を優先する現場でマナーや礼節の維持は、時と場合に

よっては、後回しとなる場面もあるものです。そのため、組織の中では個々人だけではなく

職種、所属、立場、役割を超えて、その「関係性」を創り、維持することは非常に難しい

ことでもあります。

だからこそ日常の職場で業務のプロセスとして「コミュニケーション(議論)」をすること

は何より重要なことです。組織が成長する過程には、必ず「対立」はあり、それはむしろ

必要なプロセスです。 職種や所属、立場や役割が違えば、責務の見解は少しずつ相違が

あって当然です。それを逃げることなく「コミュニケーション(議論)」し相互理解を深め、

同じ目的を共有し合意形成していくことが、患者様・利用者様にとっての最善に近づく、

唯一の道であることを認識し、徹底して対話をすることが望まれます。

そこで、ホンダなどで経営や、商品に関して現場の社員が徹底的に討論する「ワイガヤ」でも有名な「SECI(セキ)モデル」の活用を推奨したいと考えます。多くの費用をかけて、別の業界の新しい知識や手法を取り入れるよりも、私たちは「私たち医療・福祉の現場」でのひとりひとりの成功や失敗、さまざまな「経験」から、本質的な課題や教訓を導き出し、組織としての「ノウハウ」に蓄積していくことが出来るのです。

​​​​それは、組織のチカラを必ず引き出す原動力となります。何より組織を創っているのは「人」であり、そこで起きる問題を創り出すのも、それを解決するのも「人」なのです。私たちが向き合っている患者様、ご利用者、ご家族も、また「人」です。正解がないと言われる複雑曖昧なVUCA時代において、机の上の理論だけではなく「人と人とのコミュニケーション」の中から答えを探し紡ぎだすこと、それは「人的資本経営」に繋がっていき医療・福祉を受ける側、提供する側にも温かい優しい最適解が見つけ出せるのではないでしょうか。

bottom of page